野田家の夜。
僕らにとっては日常の風景も
それは端から見ると奇人の晩餐会。
この日は焼肉を食したのだが
久しぶりの焼肉にテンションがあがり
皆、仮面を被りはじめたのだ。
母である。
僕はこの写真をみると言いようの無い不安感に襲われる。
振り返るとつぶらな瞳の怪男児がこちらを見つめていた。
そう、兄である。
父はもう、仮面をかぶったままくつろぎ始めていた。
おそらくほとんど前が見えていないのだが、くつろぎ始めた。
唯一、変人度合いが低い嫁ですら
訳の分からない服を着ていた。
やはり野田家にとって焼き肉は多大な影響を与えている。